第十二番 正法寺 : 西国三十三所

静寂に包まれた境内には、日本一の桂の大樹群、芭蕉の池、雷神爪堀湧泉等があり、歴史と自然が共存する。東海自然歩道も通り、四季折々の自然が楽しめる山寺。ご本尊は、三重のお厨子に納められている御丈十五センチの千手観音で、"雷除け観音""汗かき観音""厄除け観音""ぼけ封じ観音"と呼ばれている。 雷が爪で掘った雷神爪堀湧泉は"不老長寿の水"と呼ばれ、健康長寿ぼけ封じを願う参拝者も多く訪れる。

御詠歌  水上は いづくなるらん 岩間寺 岸うつ波は 松風の音
宗派 真言宗醍醐派 開基 泰澄大師
御本尊 千手観世音菩薩 創建 養老6(722)年

参詣ガイド 地図 大きな地図で見る

住所
〒520-0869 滋賀県大津市石山内畑町82
交通
  • JR石山駅下車京阪バス52・53・54系 中千町下車 歩50分
駐車場
(50台)
入山料
入山拝観料 一名 500円
拝観時間
9:00〜16:00
納経時間
9:00〜16:00
電話
077-534-2412
ウェブサイト
http://www.iwama-dera.or.jp
一月 初観音
二月三日 星供
三月 泰澄大師開山忌
四月 雷除法要
五月 ぼけ封じ祈願会・ほうろく灸・柴灯護摩供
八月 精霊供養・施餓鬼供養会
九月 千日会
十月 ぼけ封じ祈願会・ほうろく灸・柴灯護摩供・火渡り式
十一月 万体観音供養会
十二月 終観音・ぼけ封じ健康長寿大根焚き
十二月三十一日 除夜の鐘
毎月第3日曜日 月例御縁日法要

 滋賀県大津市と京都府宇治市の境にある標高445mの岩間山中腹に位置し、岩間山正法寺と称する。西国三十三所第十二番、ぼけ封じ近畿十楽観音霊場第四番札所。

 養老六年(722年)、加賀の白山をも開いた泰澄大師が第四十四代女帝元正天皇の三十三歳の大厄の病を法力により治した褒美として建立したことに始まる元正天皇の勅願寺院である。

泰澄は、別名「越の大徳」「金鎮大師」ともいい、白鳳十一年(682)六月十一日、福井県に生まれている。幼少の頃より神童的で、常に十一面観音を念じ、僧侶となってからも荒行を積み、その名声は早くより中央にも知られていた。大宝二年(702)には鎮護国家法師に勅任され、養老六年に元正天皇の病気平癒祈願のため、奈良の都へ来たと伝えられている。同年、加賀白山を開く途上、霊地を求め弟子神部浄定と少沙弥(寝行者)を従えて岩間山を訪れた折、山中の桂の大樹より千手陀羅尼を感得し、その桂の木で等身の千手観音像を刻み、元正天皇の御念持仏をその体内に納め祀った。

現在のご本尊は、元正天皇御念持仏で、御丈四寸八分(約十五cm)の三国伝来エンブダゴン(印度エンブ川より採れる砂金)金銅仏千手観音立像で、「汗かき観音」「雷除け観音」「厄除け観音」として名高い。ご本尊は、毎夜日没とともに厨子を抜け出て百三十六地獄を駆け巡り、苦しむひとびとを悉く救済し、日の出頃、岩間山へ戻られた時には汗びっしょりになられているので、そのお姿から汗かき観音さんと呼ばれている。また、泰澄大師が当地に伽藍建立の際、たびたび落ちる雷に困り果て、ご自分の法力で雷を封じ込め、雷に業する訳を尋ねられたところ、雷は大師の弟子になりたいのだと申し出た。大師は快く雷を弟子にし、その代わりに岩間寺に参詣の善男善女には、雷の災いを及ぼさないことを約束させた。これが雷除け観音とよばれる由縁で、毎年四月十七日には、雷除け法要(雷神祭)が奉修され、多くの参詣者で賑わう。また、当地は開山当初より水の乏しい所であったため、雷は自らの爪で井戸を掘ったという。「雷神爪堀湧泉」と呼ばれる岩間の霊泉には元正天皇御製の、

  わきいづる 岩間の水はいつまでも つきせぬ法の み仏の影

という歌が伝えられている。また《観音霊験記》によると、江戸時代の俳聖松尾芭蕉は、岩間寺に参籠してご本尊の霊験を得、その俳風を確立したと言われており、本堂横手には芭蕉が「古池や蛙とびこむ水のおと」を詠んだと伝えられている「芭蕉の池」が残っている。

往昔は、後白河・後宇多・正親町天皇等歴代天皇の尊崇厚く日本三大霊場の一として隆盛していた。

お泊り
名称 住所 電話番号
松乃荘 大津市螢谷3-31 077-533-0069
お食事処
名称 住所 電話番号
Coctura桜井 大津市国分1丁目217-10 077-533-3002
栗さらさ

栗さらさ
1箱 500円

栗粒入りの上品な甘さの羊羹


瓦せんべい
500円

素材の風味を生かして焼き上げた昔ながらの瓦せんべいです。